入札参加資格申請(物品)
建設業を営む方は、拡大する公共工事に興味を持たれていることと思います。
廃棄物の収集運搬等に関しても、国や自治体等の入札参加資格を申請し取得すれば、役所および公営建物の清掃や建設系廃棄物処理などの入札に参加でき、売り上げの増大につながります。
例えば、東京都、市区町村などの参加資格については、「行政書士電子署名による申請」によりスムーズな代理代行と、許認可や案件選定等のコンサルティングについても一貫してサポートを行います。
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入札参加資格と、入札参加資格申請とは
国や地方公共団体などの公的機関が民間との売買や請負契約を結ぶ場合、入札という形式をとることが多くあります。尚、競争入札によらずに行う契約は随意契約といいます。
入札に参加するためには、入札参加資格を得て資格者名簿に載る必要があります。そのための手続きが「入札参加資格申請」です。
入札参加資格は、原則、資格を得たい行政庁ごとに取得する必要があります。
競争入札参加資格申請には、概ね物品の製造や販売、役務の提供等を行うものと、建設工事、測量等の請負を行うものと2種類に大別できます。
このページでは、このうちの前者、実務上一般に「物品」と言われているものについて説明します。
尚、申請する行政庁によってやり方や業種、格付け等はそれぞれ異なるのが原則なので、手続きを行う場合は各行政庁でしっかり確認することが必要です。今回は一般的な類型のみ紹介しているということを念頭に置いておいて下さい。
1.対象となる行政庁
国、都道府県、市区町村などの地方公共団体のほか、関連団体も対象となる。関連団体の場合、国または各地方公共団体の参加資格の範囲に含まれていることも多い。
一方、例えば独立行政法人都市再生機構などのように単独で入札を行う団体もある。
2.資格、申請に関する制限等
法令等により物品の製造、販売、役務の提供等に許認可等が義務付けられているものは、当然にその許認可等を有している必要があります。
また、地方自治法施行令等による欠格事由もあります。
3.申請の流れ
申請書の記入、又はインターネット申請の準備、添付書類の準備
↓
申請(郵送、持参、電子申請)
↓
承認、審査結果の通知
インターネット申請
現在はかなりの公共団体がインターネットでの電子申請を取り入れており、入札も電子入札によるものが多い。インターネット申請を取り入れている場合、紙媒体での申請はそれ自体行っていないことも多い。
インターネットでの電子申請や電子入札の多くは、電子証明書が必要となる。
電子証明書
様々な種類があり、各公共団体によって、使用できる電子証明書は限られている。このため、入札をしようとして新たに電子証明書を購入する場合や、または既に持っている電子証明書を使用しようとする場合にも注意が必要である。
4.申請期間と資格の有効期限
申請期間については、定期受付期間を設けている自治体もあれば、全て随時での受付としている自治体もある。
定期受付を実施している場合は2~3年の間有効であることが多く、資格の有効期限も事業者一律となっていたりする。
例)東京都の場合
平成29・30年度 定期受付期間
・一般(法人・個人)平成28年10月3日~平成28年11月18日
平成29・30年度の資格有効期間
平成29年4月1日~平成31年3月31日
ただし、定期受付期間以外は申請できない訳ではなく、原則、随時申請も可能である。
5.格付け等
入札参加資格を得ると、格付け(等級)がついたり入札参加資格名簿登載事業者間で順位付けがなされることがある。
格付け(等級)の決定は、決算状況で点数を付けるものや種目の売上高などで点数を付けるものなどがある。
そして、この格付けや順位を基準にして入札できる範囲が限定されることもある。
6.営業種目
入札参加資格においては、営業種目が細かく分類されていることが多い。そして申請の際には申請できる種目数について上限が設けられていたり、一度申請するとその種目は有効期間内の変更はできない場合もあるので注意が必要。
7.当事務所での頻出自治体とそのポイント
省庁統一資格申請
全省庁を一括で入札参加資格申請をすることが可能。
インターネット申請のみだが、電子証明書は不要な珍しいケースである。
3年毎の有効期限を設けており、定期申請と随時申請がある。
東京都
こちらも定期申請と随時申請があり、現在のところ2年毎の有効期限としている。
電子証明書が必要。
東京都電子自治体共同運営
東京都内の市区町村が、共同で入札参加資格申請をできるシステムを導入している。
一般的に省略して「共同運営」と呼んだりするが、東京都以外にも同様のシステムを採用している自治体も多いので、混同しないこと。
都内の大多数の自治体が参加している。
こちらは随時申請のみで、新規申請の場合は毎月1~25日の間に承認されれば翌月1日から資格適用となり、26~末日の間に承認されれば翌々月1日からの資格適用となる。
有効期限
例:東京都電子自治体共同運営
決算期などの審査基準日の翌月から1年8か月。